『ユーリ!!! on ICE』感想&考察:劇中曲から見た勇利とヴィクトルの関係についての伏線

ギオルギーFS アニメ感想&考察
出典:「ユーリ!!! on ICE」公式サイト

『ユーリ!!! on ICE』(ユーリオンアイス)本当に面白いですね〜!

物語の中だけでなくOP・EDの曲や映像にも意味深な伏線らしき物がちらほら見え先の展開を楽しみにしているのですが、9話まで視聴して、他の選手の使用楽曲の中にも何やら意味深なものが込められているのに気がつきました。

特に気になったのが7話と9話に出てきた「ある2選手」のフリーの2曲。

どちらの曲も素敵で、選手の演技の描かれ方もすごく力が入っていて、その回の大きな見所になっているのですが、どうやら勇利とヴィクトルの関係についても暗示されているようです。

その回で伏線が回収されたと思いきや、劇中では触れられていない両方の曲に共通した「あるキーワード」に気がつきました。

今回の記事では、劇中曲から見た勇利とヴィクトルの関係の伏線を見てみます!ヴィクトルの「離れずにそばにいて」についてや他の選手の曲も見てみました!

OP・EDの伏線については1話の感想&考察を!「ローエングリン」についてはこちら

注意:ネタバレありです!あくまで私の個人的な感想や考察です。

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A Tales of Sleeping Prince

曲名:A Tales of Sleeping Prince / 梅林太郎 featuring AISHA

ひとつ目は7話のギオルギー・ポポーヴィッチのフリースケーティング曲。

ショートが『眠れる森の美女』からの曲に対し、フリーの曲名を翻訳すると「眠れる王子の物語」になります。

例のアレがあった「伝説の7話」です!かなり力を入れて描かれていたポポさんのFSですが、最後のアレですべて吹き飛んでしまいました(笑)

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Serenade for Two

曲名:Serenade for Two / 梅林太郎 & 松司馬拓 featuring Wouter Hamel

もうひとつは9話のミケーレ・クリスピーノのフリースケーティング曲。

「セレナーデ」とはドイツ語で恋人や女性を称えるために演奏される楽曲のこと。妹サーラへの愛があふれるスケーティングに思わず「ほろり」ときました。

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ふたつの対になる曲

「A Tales of Sleeping Prince」と「Serenade for Two」は対になっているようなので比較してみます!

曲名 A Tales of Sleeping Prince Serenade for Two
曲名の訳 眠れる王子の物語 2人のためのセレナーデ
ボーカル 女性 男性
内容 女性から男性へ
ヴィクトルから勇利へ
男性が離れていく
男性から女性へ
勇利からヴィクトルへ
女性を手放す
印象 強い意志、希望 諦め、哀愁
キーワード キス(○)
救う(△)
ここにいるよ(△)
忘れられない(-)
あなたは世界(△)
今夜だけは僕を愛して(○)
共通する
キーワード
運命の人(-) 運命の人(-)

キーワードの()の中は○がすでに回収された伏線、△がある意味回収、-は未回収。

「Serenade for Two」はちょっと抜き出せる短いキーワードがあまりなく無理矢理感があります(汗)

「A Tales of Sleeping Prince」はヴィクトルから勇利へ
「Serenade for Two」は勇利からヴィクトルへ

気持ちを歌っているように感じました。

曲以外のギオルギーやミケーレのセリフなどからわかる伏線については、それぞれ7話9話の感想&考察を参考に!

歌詞中で「勇利=男性」「ヴィクトル=女性」と考えると

こちらも7,9話を見るとなんとなくわかるのですが、なぜ「勇利=男性」「ヴィクトル=女性」かというと…

「勇利=男性」については
→ヴ「子豚ちゃんを王子様に〜」
→「A Tales of Sleeping Prince」が「姫」ではなく「王子」
→「眠れる王子」=実力を出し切れていない勇利
→7話の例の「エンダアアアアアアアアアアアアイヤアアアアアアア」される方が勇利

「ヴィクトル=女性」については
→若い頃のヴィクトルが長髪で女性らしい
4話の冗談の恋人発言
→7話の例の「エンダアアアアアアアアアアアアイヤアアアアアアア」する方がヴィクトル

曲の内容

どちらの曲も歌詞全体が「おおおおっ!!!」て感じで、その中には「これはっ!」という一節とかあるんですが(特に「A Tales of Sleeping Prince」に)著作権的に歌詞や翻訳は全部は載せられないので軽くまとめると以下のような感じです(汗)

(といっても大体7話と9話でギオルギーとミケーレが言ってたこととほぼ同じです!)

歌詞のストーリーを簡単にまとめると…

「A Tales of Sleeping Prince」

女性が離れていってしまった最愛の男性を探し求めていて、暗闇の中にいる男性をを救おうという女性の強い意志が感じられる内容になっています。

「Serenade for Two」

男性が最愛の女性との別れを予感して、今だけは自分を愛してほしいと願う男性の切なく悲しい気持ちが感じられる内容となっています。

共通するキーワード「運命の人」

ギオルギーとミケーレのFSに込められた伏線は、その回のなかで全部回収されているのかと思い「勇利はヴィクトルと離ればなれになっちゃうんだな…」と寂しく思っていたのですが、「A Tales of Sleeping Prince」と「Serenade for Two」の歌詞に共通するある言葉が使われているのに気づきました!

深い意味があるのかどうかわかりませんが、劇中ではセリフで出てない言葉なんですよね。(たぶん…7話は見直さないと自信ないかも)

その言葉は “the one“。

英語で”You are the one”と言うと「あなたはその人」という意味で恋愛では「あなたは運命の人」という意味になります。

それぞれの曲での使われ方は…

「A Tales of Sleeping Prince」の一節では

I’ll give you my heart
Let me be the one

私の心をあげるから私をあなたの運命の人にして

直前も「おおっ!!」となる歌詞で、これを仮にヴィクトルの気持ちを歌ってるとしたら…これはもうとても希望が持てる感じじゃないでしょうか!

「Serenade for Two」の一節では

For only tonight, will you be the one for me

今夜だけ僕の運命の人になってくれませんか?

この歌詞は9話の最後、ヴィクトルがプロポーズみたいだと言った勇利の「引退まで僕のことお願いします」に通じる歌詞になっています。

勇利にとって憧れのヴィクトルがある意味「運命の人」なのは間違いないですが、ヴィクトルにとって勇利はどんな存在なのでしょうか。

ヴィクトルが勇利のコーチになった理由も詳しく本人の口から語られてないし…深い本当の理由があるのでしょうか。

 

このキーワード「運命の人」で希望がもてる一方…

ヴ「離れてても心はずっとそばにいるから」9話
ヴィクトルFS曲「離れずにそばにいて」1話

もあるし、まだ「離れる」「離れない」どっちにも転びそうです。

がやはりヴィクトルFS「アリア《離れずにそばにいて》」が大きな伏線になっているような気がするので見てみましょう!

追記:「運命」というキーワドはOPの「History Maker」とレオくんFS「オンブラ・マイ・フ」にも出てきました。

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アリア《離れずにそばにいて》

曲名:アリア《離れずにそばにいて》/松司馬拓指揮 Ensemble FOVE(Tenor:工藤和真)

1話のヴィクトル・ニキフォロフのフリースケーティング曲も見てみましょう。

アリアとはオペラの独唱曲のこと。イタリア語の歌詞で男性ボーカルの叙情的な曲です。1話ではヴィクトルと勇利の滑りがリンクしてとても素敵でした。それとあの意味深な冒頭のシーン…

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独唱曲なのでこれはヴィクトルの気持ちを歌っていると考えてみます。

タイトルのように「離れずにそばにいて」と歌っていますが、超絶イケメンのヴィクトルが誰かに懇願するような場面はあまり想像つきませんよね。

しかし、勇利との関係から見てみると…

9話の勇利の「ヴィクトルにはGPFでコーチを辞めてもらう。そして…」「引退まで僕のことお願いします」など勇利はヴィクトルとの別れを覚悟しているのがわかります。

ヴィクトルは引退して離れていってしまう勇利を「離れずにそばにいて」と引き止めるのでしょうか?

 

歌詞から特に気になる一節をあげると…

Anche tu, sei stato forse abbandonato?

あなたも置き去りにされたのだろう

「勇利の引退」=「ヴィクトルが取り残される」のはわかります…が「も」って気になりますね。

「ヴィクトル復帰」=「勇利も置き去りにされる」ってことでしょうか?

それとも「勇利とヴィクトルどちらも一緒に何かから置き去りにされる」のでしょうか?

 

Questa storia che senso non ha
Svanira questa notte assieme alle stelle

この物語は意味がなく。この夜は星とともに消えるだろう

ここ意味が全く分かりませんでした!「物語に意味がない」とかどうゆうこと??

「夜」と「星」については「天文ワード」ところで考察してみましたよ!

 

Se potessi vederti dalla speranza nascera l’eternita

もしあなたに会えるのなら、希望から永遠が生まれるだろう

イタリア語→英語で和訳したのでちょっと正しいか微妙。

ヴィクトルにとって勇利は「希望」?そしてさらに気になるのは「永遠」という言葉!!

「永遠」と言ったら続く言葉はアレじゃないですか!?このアニメのテーマのあれ!!前回の「プロポーズ」もあるし…もしかして「永遠の愛」が生まれてしまうのでしょうか?

 

そして歌詞の最後の方に出てくるこの一節がすごく意味深…

Partiamo insieme

ともに行こう

ええーっ!!2人でどこいくのー!?

ヴィクトルは勇利のGPファイナルが終わった後どうするのでしょうか?勇利は引退を決めていますが、仮に勇利がヴィクトルと「ともに歩んでいく者」ならば、ヴィクトル復帰で勇利の引退撤回もある?!

プロポーズは愛する人に人生をともに歩もうと永遠の愛を約束しますが…もしかして勇利とヴィクトルの間にある「愛」はガチの「愛」だったりするのでしょうか!!?

 

この他に後半にほんとヤバい歌詞があるんですよね…

ちょうど1話で勇利がゆうちゃんの目の前で滑っていた辺りでしょうか…これは本当にヤバくて…もう何も言えない///

これ物語で回収されるんでしょうか…すごくどきどきするんですが(笑)

追記:最終回を見ました…この「ヤバい歌詞」や「永遠」の伏線がある意味回収されたかもしれません…盛大なネタバレがあるので必ず最終回まで視聴してからご覧下さい!

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天体ワード

さすがにこれは関係ないかなぁと思ったのですが、歌詞にちょこちょこ「天体」に関するキーワードが出てきます。

レオくんのSP曲が好きで聞いてて「天体ワードやたらでてきて『マクロスF』みたいだな〜」なんて思って気づきましたが、他の曲にもありました!

星とか月とか夜とかロマンチックな言葉なのでよく歌に出てきますが、作詞家さんの好みでしょうか?それとも…

天体ワードが出てくる曲

  • ギオルギーFS「A Tales of Sleeping Prince」:「星のない空」「一番明るい星」
  • ミケーレFS「Serenade for Two」:「星」「夜」「月」
  • ヴィクトルFS「離れずにそばにいて」:「夜」「星」
  • レオSP「Still Alive」:「朝の太陽」「月のない夜」
  • クリスSP「Intoxicated」:「夜」
  • JJ SP「Theme of King JJ」:「星空」「夜」「星」「宇宙」

ちなみに、ピチットくんのSP「Shall We Skate?」には出てきませんでしたが、こちらにも勇利とヴィクトルに関する伏線があるようです。

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「夜」と「星」

こうやって見ると背景が夜の曲が多いですね。レオくんの「Still Alive」は内容的にちょっと夜じゃないような感じがしましたが。

そして「夜」と「星」のキーワードが両方とも入っている曲が多いですが何か意味があるのでしょうか。

曲に「夜」と「星」が出てくる選手は

  • ギオルギー(ヴィクトル)
  • ミケーレ(勇利)
  • ヴィクトル
  • JJ

ギオルギー、ミケーレ、JJの3人の共通点は「愛を知っている男」です。

  • ギオルギー→アーニャ(状況:ハートブレイク)
  • ミケーレ→サーラ(状況:ハートブレイク)
  • JJ→彼女(状況:円満そう)

他の選手の「愛」については…

  • 勇利→ヴィクトル(状況:不明ですが「愛を知った男」)
  • ヴィクトル→勇利(状況:不明)
  • レオ(状況:不明)
  • クリス→ヴィクトル(状況:不明)

レオくんとクリスの曲には「星」は出てきませんでした。

が「Intoxicated」の歌詞を見る限り、どういう「愛」かは不明ですが、クリスからヴィクトルに並々ならぬ「愛」があるようです。

ちなみに、それぞれの曲中での「星」の使われ方は…

  • 「A Tales of Sleeping Prince」
    女性が「星のない空(夜)」のなか男性の心に「一番明るい星」を見ています
  • 「Serenade for Two」
    男性のために女性の瞳の中の「星」が「空(夜)」を輝かせ、男性は女性のためなら「夜」の影になってもいいと言っています
  • 「離れずにそばにいて」
    「夜」とともに消えるものとして「星」が書かれています
  • 「Theme of King JJ」
    頭上に広がる「星空」そして「夜」訪れても手に入れるものとして「星」が書かれています

レオくんとクリスの曲は…

  • 「Still Alive」
    「朝の太陽」や「月のない夜」に「神様」を見ています
  • 「Intoxicated」
    「夜」に誰かとふたりで踊り明かしています

「夜」は「困難」「孤独」に置き換えられるとしっくりきますね!そして「星」は「愛」でしょうか?

でも、それだと「離れずにそばにいて」で「困難」「孤独」と一緒に「愛」も消えちゃうし、もしくは「夜」は「競技」で「星」は「選手」「栄光(金メダル)」?

うーん…深い意味はないのかな。。。

「一番明るい星」と「月」…

ちなみに、夜空で輝く「一番明るい星」はシリウスです。

地球から見える恒星の中では太陽に次ぐ明るさです。夜に輝く天体では「月」の次に明るいそうです。

「星」が「愛」を意味するなら「一番明るい星」は「一番大きな愛」になり、「A Tales of Sleeping Prince」では「一番明るい星」は「勇利」とも考えられそうです。

レオくんの「Still Alive」のでは「月のない夜」は「暗い夜」なので「夜空には星」がたくさんよく見えるます。

「神様」は「愛」の象徴なので、「困難」(暗い夜)であればあるほど「愛」(星)がよく見えるという意味でしょうか?

もしくは「月のない夜」は「ヴィクトルのいない競技」、眩しいヴィクトルがいないので競技で他の「選手たち」(星)がよく見えるという意味でしょうか?

うーん…。

曲によって変わるけどこんな感じでしょうか…

「夜」=「困難」「孤独」もしくは「競技」
「星」=「愛」もしくは「選手」「栄光」

「一番明るい星」=勇利
「月」=ヴィクトル

ヴィクトルがいない競技で、勇利は一番輝く選手になれそうですが、ヴィクトルが復帰したら星は月には勝てません…がシリウスは満月でもよく見えるそうです。

自分の光が強過ぎて自分以外に輝く者が見えない孤独な月が、自分以外に明るく輝く星をはじめて見つけた〜みたいな話だったらロマンチックで素敵ですね。

しかし、太陽が昇って夜が終わってしまえば月も星も消えて見えなくなってしまいます…がレオくんの「Still Alive」では「月のない夜」だけでなく「朝の太陽」にも「神様」(愛)を見ています…

うーん…これは…

追記:レオくんSPの「Still Alive」の「朝の太陽」と「月のない夜」についてちょっとわかったかもしれません。

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ちなみに、シリウスは冬の星で街中からでも明るく見えると思います。

おおいぬ座のシリウス、オリオン座のベテルギウス、こいぬ座のプロキオンとともに冬の大三角を作ります。

「アレガデネブアルタイルベガ…」の夏の大三角は『化物語』ですが、冬の大三角アニメ?といったら…『放課後のプレアデス』!!

星や宇宙の描画がとってもきれいでストーリーも心が思わず「ぽ・わ〜む!」するとっても素敵なアニメで本当におすすめです!!

放課後のプレアデス Blu-ray BOX(特装版)
ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント

まとめ

それにしても、他の選手のスケーティングの使用楽曲にも色々織り込んでくるとは面白いです!

ひょっとして曲を作ってからギオルギーとミケーレのキャラクターやストーリーを作ってるんじゃないかと思いました。

正しいかどうかちょっと微妙ですが、是非曲をじっくり聴いて確かめてみてください。

天文(天体)ワードの他に「beat」「鼓動」や「music」「音楽」ってワードも目につくのですがこちらも意味があるのでしょうか。

『ユーリ!!! on ICE』は映像だけでなくすごく劇中曲にも力を入れていて本当にいい曲が多いです!

すでにApp Storeで数曲ダウンロードしてしまったのですが結局『スケトラ!!!』も買うことになりそうです!

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