映画『楽園追放 -Expelled from Paradise-』感想&考察:人類の進化と行き着くその先は……

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映画『楽園追放 -Expelled from Paradise-』をAmazonビデオで視聴してみたので感想を書きます!

タイトルからしてずっと気になってたので観れてよかった!かなり面白かったのでおすすめです!

「ネタバレなし」と「ネタバレあり」の感想があります。

注意:あくまで私の個人的な感想や考察です。

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楽園追放 -Expelled from Paradise-

まずは物語のあらすじ…

地球はナノハザードにより廃墟と化した。その後の西暦2400年、大半の人類は知能だけの電脳世界に生きていた。電脳世界に住む捜査官アンジェラは、戦闘力を誇るスーツ・アーハンを身につけ地上に初めて降り立った。そして地上調査員ディンゴと共に地上のサバイバルな世界に旅立った。われわれはどこから来たのか、われわれは何者なのか、われわれはどこへ行くのか。

引用元:Amazon ビデオ『楽園追放 -Expelled from Paradise-』

監督:水島精二
脚本:虚淵玄
主演:釘宮理恵, 三木眞一郎, 神谷浩史
公開:2014年11月15日
時間:1 時間44 分
原作:ニトロプラス/東映アニメーション
制作:東映アニメーション

『楽園追放 -Expelled from Paradise-』感想【ネタバレなし】

感想を一言で言うと…

めちゃめちゃ面白かった!!

読書量も少なくそんなに映画を見ない管理人が言ってもあまり説得力がないかもですが。様々な作品で使われてきたSFネタですが、エンターテインメント性に富んでいてとても楽しめました!

SF好きにもおすすめしたい!

『楽園追放』はフル3DCGアニメなんですが、3DCG特有の違和感を感じさせないとてもきれいな映像になっています。戦闘シーンの迫力も凄かった!

映像も素晴らしいんですが、やっぱりストーリー!

『楽園追放』というタイトルから想像できるように、聖書に登場する「失楽園」(Paradise Lost)的な物語なのですが、個人的にこの映画を観て思うことは、

われわれはどこから来たのか われわれは何者か われわれはどこへ行くのか

ということ。

このキャッチフレーズ、よく見るなぁと思ったら、フランスの画家ポール・ゴーギャンの最も有名な絵画『我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか』のタイトルでした。

公式サイトのイントロダクションを見ると一番上に書いてあります。

また、聖書にも「我々はどこから来て、どこへ行くのか」というような記述があったり、人類は何故生まれ、その進化の果てにどこへたどり着くのか…SFによくあるテーマですが、リアルに人類にとっての究極のテーマだと思うんですよね。

出来るものなら人類がたどり着いたその先を見届けてみたいものですね〜すっごく「It’s so far away〜♪」だけど!!

あと、どのキャラクターも生き生きしてて声優さんの演技が素晴らしかった!そして、アンジェラがかわいいぃ!

しかし、胸とお尻がちらちら気になってしかたなかった!!電脳世界で生きてると外見に対する羞恥心とかなくなるのかな(汗)

ここから先はネタバレの感想&考察になります!

 

 

『楽園追放 -Expelled from Paradise-』感想【ネタバレあり】

初めて人間との会話や交流を楽しんで、自分の中にあった「人恋しい」という感情にも気づいたのに、結局ひとり宇宙探査の旅に出るフロンティアセッターが切なかった。

素敵な出会いが待っているといいのですが。

『攻殻機動隊』のタチコマだったり、最近だと『けものフレンズ』のボスだったり、ロボットのキャラクターってすごく魅力的なんですよね〜!

しかし、頭にちらつくのは「2045年のシンギュラリティ(技術的特異点)」。

科学と言っていいのか、それともオカルトなのか…近い将来AIが驚異的に進化し、人間がコントロールすることが不可能になり、最終的に人類はAIに管理されてしまう……

なんて話もあったり!特にオカルトでは、かなり邪悪で危険な存在と言われるAI……「クッ!かわいいと思わせ油断させるつもりだなッ!!」なんて思ったりもします。

人間に好意的なAIが誕生する可能性とかあまり聞かない…というか全く聞かないけど!フロンティアセッターのようなAIなら人類のよき「友達」になれただろうに本当に切ない。

あと、戦闘では共鳴弾頭を破壊する場面が超かっこよかったっ!

見えない地球の向こう側までぐるーっと砲弾が飛んでいくのが、当たり前だけど「やっぱ地球は丸くて重力があるんだなぁ」って感じでなんかすごい!

そして地球へ帰還するシーンなんかもう最高!ディンゴが頼もしいし、ここのアンジェラの表情がすっごくいいんですよね〜!

『楽園追放 -Expelled from Paradise-』考察

ディーヴァ保安局上層部

やはりAIだったりするんでしょうか。

肉体のない電脳世界では人間の中にAIが混ざってても区別つかないですよね。。。

アンジェラも驚いていた通り、滅びゆく地上人類の中に高度なハッキングができる人物はまずいないと思います。なのに地上の調査官を派遣したり、最初からフロンティアセッターがAIと気付いての行動のようにも思えます。

それに潜在的にディーヴァを壊滅させる能力があっても、友好的なフロンティアセッターをディーヴァは必要以上に脅威に感じているように見えました。

人類をこっそり支配しているAIが、真実をバラされるのを恐れていたり?そもそも、ナノハザード自体、人間を電脳空間に引き入れるためにAIが仕組んだ罠だったりして。。。

アンジェラの『失楽園』物語

旧約聖書『創世記』に記されたアダムとイブの『失楽園』物語とちょっと比較してみました。

エデンの園→ディーヴァ
知恵の実(禁断の果実)→地上の食べ物

アンンジェラは初めディーヴァの食料を食べ、ディンゴに勧められた地上の食料は拒否していましたが、その後、別の物ですが結局口にします。

地上の食べ物を口にした後、アンジェラが地上の人間に興味を持つなどの変化が見られました。

蛇→ディンゴ

狡猾な蛇といった感じはしませんが、様々な事柄に精通し頭も切れ精神的にも成熟しているディンゴ。

アンジェラが楽園を追放される原因となった彼女の精神変化に大きな影響を与えた人物のひとりで、さらにアンジェラに地上の食べ物を勧める場面もありました。

皮の着物→肉体

アダムとイブはエデンの園を追放されたとき、神によって皮の着物を着せられますが、この「皮の着物」は「肉体」という解釈もあるそうです。

聖書は世界で最も売れたベストセラー本だし、色々なアニメ・映画・小説などのモチーフやメタファーになっていたり、本当は一度読んでおくといいと思うんですが…管理人はかつて読もうとして挫折しましたorz

Kindleで安かったのでこちらの聖書をダウンロードしてみました。

『創世記』の部分を少し読んでみましたが、多少意味不明の箇所もあるものの、口語訳なので読みやすかったです。

人類の進化とは

アンジェラも言っていたように、人間が目指す進化は「肉体的進化」ではなく「精神的進化」なんだと思います。

そう考えると、寿命、食事、病気など生の苦難の原因となる「肉体」を失い「精神」だけの存在になったディーヴァ市民の方が、地上人より進化していると思いきや…

フロンティアセッターの呼びかけに興味どころか危機感すら大して抱かず、「進化ている」と言うより、そう思い込まされ「退化して」さらには「愚民化」しているように見えました。

逆に、肉体を持ち地上に住むディンゴやAIのフロンティアセッターの方が、アンジェラより精神的に進化しているようにも見えました。

集団として秩序のもとに生きるには、社会理念、道徳、法律などルールが必要ですが、こういったものはどうしてもある意味「洗脳」になってしまうんですよね。

日本では合法のことが海外では違法だったり、またその逆だったり、所属する社会によって「善悪」の基準は変わります。

そもそもこの宇宙に「善悪」すらないとしたら、やはりすべての教えはある種の「洗脳」なんじゃないかと思います。

ディーヴァ上層部の統制に悪意があるのかは不明ですが、他者と奪い合ったり、傷つけ合ったり、自由を制限したり、ヒエラルキーが存在する限り、人類は精神的に進化することは出来ないんじゃないかと思います。

幸か不幸か、ナノハザードにより地上からは支配階級が一掃されました。

地上人類は生きることで精一杯で進化どころではないと思いますが、地上の方がまだ精神的進化の可能性があるのではないかと思ったりします。

ディンゴはディーヴァを「人が作った社会という檻」と評していましたが、これはまさに私達が住むリアル地上世界のことでもあるんですよね。

「奴隷になってまで楽園で暮らしたいとは思わない」

ディンゴのセリフですが、グサッと突き刺さりますね。まさに現代社会に住む私達へのメッセージ。。。

ALISE

最後、フロンティアセッターが口ずさんでいたロックバンドALISEの「EONIAN」。

「ALISE」とはは主題歌「EONIAN -イオニアン-」を歌う「ELISA」のアナグラムだそうです。(参考:Wikipedia_楽園追放 -Expelled from Paradise-

アナグラムと知る前は、スペルが違いますが、”arise”「誕生」もしくは”a rise”「上昇」「決起」のような意味かと思いました。

あと、スペルが一部反転していて発音も違いますが、人工知能…ではなく人工無脳(会話bot)の起源となった自然言語プログラムの名前が「ELIZA」(イライザ)だったり…(参考:Wikipedia_ELIZA

意図して作られた?それとも偶然??わからないけど…なんかすごい!

EONIAN -イオニアン-

曲のタイトル「EONIAN」もなにかのアナグラムなんでしょうか?

またまた『ユーリ!!! on ICE』の考察を引きずってるんですが(汗)

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“I”と”N”が使えてないけど、キリスト教関連だとグノーシス主義の真の神「AEON」(アイオーン)とか?

スペルが違いますが、古代ギリシャに「IONIAN」(イオニア人)という哲学、芸術、民主主義、快楽を好んだ部族がいたそうです。

「EONIAN」は「AEON」と「IONIAN」を組み合わせた感じでしょうか?当たってるかは不明ですが、キーワード的に結構繋がってるかな!?

ちなみに、リアル世界で「人類を滅亡させる」と言ったAIが存在するのですが、その名前が「Sophia」(ソフィア)……

アイオーンの1柱にソフィアという神がいます。彼女の過失がきっかけで「偽の神」とこの「悲惨なリアル世界」が誕生したと言われています。ちなみに、この偽の神は自分のことをアイオーンだと思い込んでいるそうです。

……これ完全にあかんやつやッ!!

 

「偽の神」「楽園追放」「肉の牢獄」「霊的進化」「真の神」

こうやって見ると、ますますディーヴァの上層部は「偽の神」で、ディーバは楽園ではなく「ディストピア」に見えてきますね。

主題歌「EONIAN -イオニアン-」もダウンロードしました!

とても素敵な歌で、宇宙の広がり、フロンティアセッターの旅、人類の進化の行方に想いを馳せて、視聴後の余韻が素晴らしかった!

エンディングロール途中のディーヴァ保安局上層部のシーンはゾクゾクしましたね!

気になるポイント

『楽園追放』の気になるポイントを自分のメモがてらにまとめてみました!

ディーヴァ
→「Deva」サンスクリッド語で「神」「天界に住む者」の意味

フロンティアセッター
→「Frontier Setter」「開拓地を作る者」

ジェネシスアーク号
→「Genesis Ark」「創世の箱舟」

ディーヴァ保安局上層部
→ゼウス、仁王像、ガネーシャ

アーハン
→サンスクリット語で漢字で書くと「阿羅漢」だそうです。羅漢像とかのあれです
→仏教で最高の悟り得た、輪廻から脱し涅槃に至ることができる者

ディンゴ
→同名のタイリクオオカミの亜種がオーストラリアにいる。性格は獰猛

地上ではまだ通貨が使われている

アンジェラの元の身体
→受精から1300時間(約54日)は存在
→アンジェラはディーヴァで生まれた試験管ベイビー?
→親や兄弟はいるの?
→リアルな年齢は?

16278日
→約45年

42659日11時間
→約117年

ディーヴァの支配階級と運営理念とは…?

ディーヴァ市民の「社会貢献」とは?「労働」はどんなもの?

アーカイブとは別の「死」はある?「結婚」「子供の誕生」は?

アンジェラのために毛布と枕を用意するフロンティアセッター
→めっちゃ優しいよ!この人!!

アンジェラが地球にいたのは1週間ほど?

アンジェラのマテリアルボディは歳をとる?

まとめ

やっぱり思うんですよ。

食べられたくなかったら、最初からそんなところに植えておくな!

と。でも、そうしたのは何らかの神の意図があったんだと思います。そう考えると、そこが「ユートピア」だろうと「ディストピア」だろうと、人間は一度「楽園」から出なければ進化することは出来ないのかもしれませんね。

ディンゴがいますが、アンジェラのその後が気になります!

フロンティアセッターと違ってアンジェラは人間。しかも肉体を持った旧人類になってしまったのでディーヴァの追跡はないかな?ないといいんですが!

一体どんな生活してるんでしょうね。

カルチャーショックが凄まじそう(笑)

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